顧客からの暴力でけがをした従業員。これは労災ですか?

労災で問題になるのは、
『業務遂行性』
『業務起因性』

です。
nightsofas
今回お怪我をされた方がこの二つを満たすかどうかで考えます。

業務遂行性とは、
業務をしている中で起こった事故か否かと言う事で、仕事中であったとしても、本来の業務内容と異なるような作業をしている最中に起こった事故は認められないケースがあります。

業務起因性とは、
業務との因果関係があるかどうかと言う事で、例えば、腰痛などであれば、どの時点で起こったかはっきりすることが少なく業務中に関連することでその疾病が発生したことが難しい場合は認められないことがあります。そういう意味ではぎっくり腰などは、その起因がはっきりしますので、認められやすい傾向にあります。

さて、今回のケースは、
このいずれも認められるのではないでしょうか?
もしかすると、この労働者がありえないような発言をした結果、もしくは自分から殴り掛かったうえその反撃を食らった可能性はありますが、そうでなければ労災ではないかと思います。

しかも、これは第三者行為災害と言って、
自らが労働災害に巻き込まれたというだけでなく、それが第三者によって引き起こされたものとして、
国には報告することになります。

交通事故も同じようなケースとなります。

第三者行為災害となりますと、国の調査を受けて、その第三者に対して求償と言って国がその労働者に対して補償を行った金額をその第三者に請求することもあります。
喧嘩などの場合は特にそうだと思います。

『可能性』とか『思われる』という表現が増えるのは
労災と言うのは、これと決まった基準が明確にあるのではなく、
過去の事例や今回の状況を基に労働基準監督署長が判断します。

監督署長が正しく判断できるようしっかりと報告することが大切です。