130万円の壁対策の一つとして新しくなった助成金　キャリアアップ助成金　社会保険適用時処遇改善コースについて　簡単に解説します。
　

　１　キャリアアップ計画書について

キャリアアップ助成金を申請する前に、計画届の認定を受ける必要があります。今回、この社会保険適用時処遇改善コースができて真がありませんので、特例として、2024年1月末までに計画届の認定を受けることで助成金申請の対象とされます。
　

２　助成金金額について

この社会保険適用時処遇改善コースには、2つのコースがあります。①手当など支給メニュー　②労働時間延長メニュー　ですが、　①　だけ　②だけ　または、①と②の申請と選ぶことができます。

助成金金額は、①手当など支給メニュー　で合計　50万円、　②労働時間延長メニューで30万円となります。
　

３　主な要件

手当など支給メニューでは、社会保険適用促進手当を支給し、手取り額を減らさないようにしたことが必要です。

労働時間延長メニューでは、所定労働時間を延長させることで、社会保険を適用させることが必要で、延長した州の労働時間と賃金増額の2つの要件をクリアする必要があります。
　

４　社会保険適用促進手当とは？

○　短時間労働者への社会保険の適用を促進するため、労働者が社会保険に加入するにあたり、事業主が労働者の保険料負担を軽減するために支給するものです。

○　給与・賞与とは別に支給され、新たに発生した本人負担分の保険料相当額を上限として、保険料算定の基礎となる標準報酬月額・標準賞与額の算定に考慮しないことができるとされています。
（最大２年間の措置とされています。）

○　また、事業所内でのバランスを考慮し、事業主が同一事業所内で同じ条件で働く他の労働者にも同水準の手当を特例的に支給する場合には、同様の取扱いとすることができるとされています。
　

５　社会保険適用促進手当の規定例

（社会保険適用促進手当）

第○条　社会保険適用促進手当は、社会保険（健康保険・厚生年金保険）の被保険者要件を満たさずに６ヶ月間以上雇用されていた【パートタイマー（※）】が新たに被保険者となった場合において、一定期間に限り、当該労働者の社会保険料負担を軽減するために支給する。

２　社会保険適用促進手当は、次のとおり支給する。
　一　前項に規定するパートタイマーについて、毎月の賃金の支払に関して、法令に基づき算定される社会保険料の被保険者負担分相当額を、翌月の賃金支払日に支給する。
　二　前項に規定するパートタイマーについて、賞与の支払に関して、法令に基づき算定される社会保険料の被保険者負担分相当額を、賞与の支払のあった翌月の賃金支払日に支給する。

３　社会保険適用促進手当は、第一項に規定するパートタイマーについて、社会保険（健康保険・厚生年金保険）の被保険者となった日の属する月以降であって、社会保険料の被保険者負担分を当該労働者の賃金から控除することとなった月から最長２年間支給するものとする。
　

６　キャリアアップ計画書の書き方

７　この助成金の使い勝手はいいか

残念ながら、積極的に活用したい助成金ではないと思われます