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2023.11.28
従業員から扶養家族の変更の連絡が漏れていた時の対応
中小企業ではよくあることですが、・結婚していたのに報告してこない ・子供が生まれたのに報告してこない ・子供が就職したのに報告してこない ということがあります。
年末調整の時期によく発覚するのですが、こういった事例にはどのように対応するのがいいでしょうか?
正しい というのは、法律上のことを指すとは思いますが、実は、法律で定められているところはごく一部で、ほとんどは、会社のルールでどのように対応するのか?ということとになります。
そのため、正しいではありませんが、このような対応をお勧めします。
1 家族手当がある会社
通常は、過去にさかのぼって家族手当を返還してもらいます。
でも、さかのぼっていくら返してもらわないといけないのか計算するのが面倒ですよね?その計算は誰かの負担になります。そういった負担が発生したのは、従業員が報告義務を怠ったからです。だから、そのことについて注意=懲戒をしていきます。そうすることで、会社に都度報告をすることの重要性が伝わることでしょう。
計算が面倒だから、今回はさかのぼっての回収はしない=報告漏れをしてもおとがめなし ということになります。
厳しくするから正解というわけではありませんが、会社の仕組みとして、不完全な状態です。
そもそも家族手当のルールはきっちり作成されているでしょうか?
今回のようなご質問をいただいたとき、最初に確認するのは、賃金規程です。家族手当のルールを確認し、報告漏れがあった時はどのような対応とするのかが規定されているのか?を確認します。
もし、規程の作成が十分でないのなら見直しが必要です。
2 就業規則による報告義務違反
1でお伝えした通りですが、従業員は、状況の変化について会社に報告する義務があります。業務上のことだけではありません。就業規則を作って最初のころは、すべてのことが周知できていないと思いますが、都度ルールを周知していきましょう。
就業規則=ルールを作り、処罰をすることが重要ではありません。ルールを周知し、やってほしくないことをしっかり理解してもらうことがとても重要です。
3 年末調整のやり直し
扶養家族が変わる場合、年末調整で扶養家族を入れてしまっている場合があります。ほおっておいても税務署から再年末調整の連絡が入りますが、年末調整のやり直し、市への報告が必要となります。
4 扶養家族の異動届の提出
社会保険の扶養家族が変わりますから、さかのぼっての手続きが必要となります。健康保険証と使っているような場合は、これについても修正が必要になります。
一つ一つとても手間になる作業です。
報告漏れが大きな手間になることを周知し、繰り返しこういった修正が入らないようにしたいところです。