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2023.10.20
退職時に有給休暇をまとめて取るって法律的にはどうなんですか?時季変更ってできますか?

退職する場合は、変更する日程がありませんから、時季変更権は使うことができません。有給休暇の買い取りを検討しましょう。

詳しく解説いたします

「有給休暇には時季変更権っているのがある時来ましたが、退職時にも使えますか?」というご質問をいただくことがあります。
 

有給休暇の時季変更権とは

有給休暇の時季変更権とは、従業員の有給休暇を別の日程に変更できる権利のことです。 ただし、基本的に有給休暇は従業員が希望する日程を優先しなければなりません。 従業員の有給休暇が事業の正常な運営を妨げる場合に限り、時季変更権が認められています。

この「事業の正常な運営を妨げる場合に限り」といいうのがなかなか曲者で、争いになった場合は認められることが少ないです。

実務的にはしっかり話し合って、了解を経て時期を変えてもらうというのが現実的対応となります。
 

時季変更権は退職時に使えるのか?

結論から言えば、退職時には 時期変更権を使うことができません。

時季変更権とはあくまで使用する時期を変更することであり 退職時には別の時期に有給休暇を取得させる期間がありませんので これを利用することはできないとされています。
 

引継ぎをせず有休消化するときの対応

退職時にまとめて有給休暇を使うことで 十分な 引き継ぎができない というようなご相談をいただくことは多いです。

しかしながら先ほど述べた通り、時季変更権は使うことはできませんので、従業員としっかり話し合うことが必要です。

ただ、就業規則で「十分な 引き継ぎをすることなく退職したような場合、退職金の一部減額をする」といった規定がある時は、それに基づいて、説得を試みることは可能かもしれません。

また、有給休暇は退職時は、買取することは可能です。 引き継ぎをしてもらうことを条件に 有給休暇の買い取りを提案するというのも 一つかもしれません。

有給休暇は法律上40日を上限として持つことになりますが、それだけを退職時にまとめて使うと2か月近く退職日前から会社に来なくなるということになります。

普段から有給休暇をしっかり使ってもらうということを考えてみてはいかがでしょうか。

例えば、 風邪をひいた時や ご家族の看病などでお休みをしなければならない時だとは積極的に有給休暇を使っていきましょう。 状況にもよりますが、半日休暇などを取り入れてみるのも有給の取得促進に向けた施策の一つになるかもしれません。
 

些細なことでも、複雑な内容のご相談でも迅速にお答えいたします

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