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2023.09.27
【Q&A】 労働基準監督署がやってくるけど何を聞かれるのか?
一般的な調査であれば、聞いてくる内容はある程度予測できます。調査のための準備が重要です。
詳しく解説いたします
目次
労働基準監督署の調査(臨検監督)とは
労働基準監督署(以下、労基署)が、会社にやってきて、または、監督署に呼び出して労働条件や労働の実態調査を行うことを「臨検監督」と呼びます。無作為に選ばれた会社で、労基署が計画的に実施する者です。
それに対して、労働者からの相談をきっかけとして立ち入り調査を行うことを「申告監督」といい、この場合は、名前は伏された状態で調査に来ます。臨検と同じのように見えますが、調査内容が、特定の人を指定してくるなど様子が少し異なります。
労基署から調査のお知らせが届いたら
一般的には、期日を指定したお知らせが届きます。無視をしたり、拒否をすると罰則があります飲んで、ここは砂押に従いましょう。必要書類を整えた状態で、期日に臨みます。
よく聞かれる項目は次の点
☑ 労働条件通知書は正しく発行されているか
一般的に一つ一つの項目をチェックされることはあまりないように思います。現状備えていない場合でも直近から備え付けたような場合は、それでOKとしてくれることもあります。所定労働時間と給与から最低賃金違反がないかは注意してください。
☑ 36協定の提出はできているか
毎年届け出をしている必要があります。
協定書の上限残業時間と実際の残業時間は一致していますか?
☑ 就業規則の作成、届け出はできているか
10人を超えているかどうかで対応は変わりますが、内容のチェックをすることはあまりないです。施行日が異常に古い場合、100%法違反をしているといえますので、その点は注意を受けると思います。
☑ 定期健康診断は行っているか
健康診断をしたうえで、異常所見があった際の対応をチェックします。比較的厳しく指導を受ける項目の一つです。
☑ 労働時間の管理は正しく行えているか
ハンコで管理しているような出勤簿ではなく、客観的に時間管理ができているかどうかのチェックを受けます。タイムカードでももちろん大丈夫です。給与計算も同時にチェックを受けます。
☑ 残業代の支払いは正しく行えているか
固定残業代があるような場合は、その単価計算や、深夜労働の有無などのチェックを受けます。比較的厳しくチェックを受けます。未払いが指摘された場合は、かなり大きな支出になると思いますので、この点については、日ごろからきちんと管理しておくことが重要です。
☑ 長時間労働がないか
月80時間を超えるような残業があるかどうかをチェックされます。
会社に備え付けがあるかどうか確認しておきたい書類
- 労働条件通知書
- 就業規則
- 出勤簿
- 年次有給休暇の管理簿
- 36協定届
- 変形労働時間制などの協定書
- 賃金控除に関する協定書
- 賃金台帳
- 定期健康診断結果一覧
- 労働者名簿
監督指導についてよくある質問
Q: 違反や改善項目があった時はどうなるのか?
法違反の場合は、是正勧告書が出されます。軽微なものは指導票で終わることもあります。是正勧告書が出た場合は、期日が区切られますので、改善した結果を記入して報告します。状況によっては、3か月後、1年後に再調査を受けることがあります。
Q: 公表や逮捕ってあるのでしょうか?
あるか?ないか?で言えばあるのですが、社労士が関与しているような会社でこのようなことをされた事例を知りません。ニュースに出てくる事例は極端なもので、社労士が関与しているにもかかわらず書類送検されるとなれば、よっぽどの状態と言えます。一般的には、是正勧告が出ているにもかかわらず、一向に従うことがない、未払いの残業代を払うそぶりも見せない、ような場合に書類送検されているように思います。
監督指導の実態
令和2年の例ですが、上記チェック項目とほぼ一致します。
日ごろからの労務管理体制が重要です
社労士と契約をしていて、一般的な対応をしている場合は、労基署の調査はさほど気になるものではありません。突然の調査にも驚かないように日ごろから社労士とやり取りをして労働環境の改善をしていくのがいいでしょう
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記載の内容は、執筆当時の法律に基づきます。また、わかりやすく記載するため、例外についてあえて記載していないことがあります。また、一定の状況下・一定の条件のことを指していることがあり、すべての状況で同様のことが言えるわけではありませんので、ご了承ください。